アルミバー材を扱う製造現場では、形状が似通った製品が多く、目視や資料による型番確認に時間と手間がかかっていました。
特に現場作業中は照合のために作業を中断する必要があり、業務効率の低下や確認ミスが課題となっていました。
また、AI活用を検討する中で、十分な学習用画像データの確保や、照明・汚れなど現場特有の条件への対応がハードルとなっていました。
本PoCでは、iPadで撮影したアルミバー材の映像を端末内で解析し、その場で製品型番を表示するエッジAIシステムを検証しました。クラウド通信を介さず、端末内に組み込んだAIモデルで推論を行うことで、現場での即時判定を可能にしています。
AIモデルの学習には、実写画像に加え、2D断面図から自動生成した3Dデータを活用。材質感や光源、汚れ、背景といった現場環境を再現したCG画像を大量に生成し、学習データとして使用しました。これにより、実データが限られる状況でも、現場に近い条件下で安定した認識が行えるかを検証しています。
評価項目として、処理速度、型番の認識精度、照明条件の違いによる影響を重点的に確認しました。
検証の結果、iPadでの撮影から短時間で型番を表示できることを確認し、現場での照合作業を大幅に削減できる可能性が示されました。照明条件や背景にばらつきがある環境においても、CG画像を活用した学習により、安定した識別精度を維持できる見通しを得ています。
本PoCを通じて、目視確認に依存した作業の省力化や、確認ミスの低減につながるAI活用の有効性を確認しました。今後は実運用を見据えた精度向上や対象製品の拡張により、製造現場のさらなる効率化・品質向上への貢献が期待されます。
お問い合わせ・ご相談はお問い合わせフォームよりお願いいたします。